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三木由希子×神保哲生:政府による國民の情報收集活動を誰がどうやってチェックするのか

影片類型
一般
發布日期/時間
2026年5月27日 13:29
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エンゲージメント率
5.5%
データ確認日時
2026年6月1日 04:46

動畫概要

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ディスクロージャー & ディスカバリー 第44回(2026年5月23日)
司會:三木由希子(情報公開クリアリングハウス理事長)、神保哲生(ジャーナリスト)

 高市政權の目玉政策の一つである「國家情報會議設置法案」の審議が國會で進んでいる。

 政府の説明によれば、サイバー攻撃や外國勢力による影響工作、國際テロなどに對應するためには、政府全體の情報收集・分析機能を拔本的に強化する必要があるという。法案は、首相を議長とする「國家情報會議」を新設し、その下に「國家情報局」を置く。警察廳、防衞省、公安調査廳、外務省などが個別に持っている情報を一元的に集約し、政策判斷に活かす體制を構築するというのが、法案の骨格である。

 しかし、今、われわれが本當に問うべき問いは、「日本に新たな情報機關を作るか否か」なのか。その前に、「日本の情報機關が誰の監視も受けずに活動できる現状を、このまま放置していいのか」が議論される必要があるのではないか。

 政府が情報機關を通じてどれほどの國民の情報を收集しているかは、情報公開法を驅使してもわからない。開示請求をしても存否不應答、つまりそのような情報を「持っているとも持っていないとも言えない」という答えしか返ってこないからだ。情報機關は情報公開法の對象からも外れているため、これをどう監視し暴走や情報の濫用をさせないようにするかは、國家にとっては重大な課題となる。

 過去には、情報機關や公安警察による違法・不當な監視活動が繰り返し問題となってきた。1999年に發覺した近畿公安調査局による情報公開法制定運動の市民團體への監視。2001年に明らかになった公安調査廳による在日韓國人・朝鮮人の外國人登録票の不正收集。警察が米軍基地反對運動の情報を米軍に提供していた問題。陸上自衞隊によるイラク派遣反對運動參加者の監視。警視廳によるイスラム教徒コミュニティへの一齊監視。大垣署市民監視事件等々、「治安維持」や「情報收集」を名目に、市民活動、宗教活動、外國人コミュニティが繰り返し監視對象となってきた歴史がある。

 これらの事件に共通するのは、いずれも内部告發や情報公開請求、訴訟といった事後的な手段によってしか實態が明らかにならなかったという事實だ。日本の情報機關には、その活動を獨立して常時チェックする仕組みが、そもそも存在しないからだ。

 今國會で議論されている國家情報會議設置法案は、決して新たに「日本版CIA」を作ろうという法案ではない。すでに各省廳に存在する情報機關を、首相のもとで統括・調整するための枠組みを作ろうという法案だ。だからこそ問題の核心は、「何を集めるか」よりも、「誰が監視するのか」にあるべきではないか。

 日本では情報機關の活動そのものを監視する制度が極めて脆弱で未整備だ。警察法や各省廳設置法に書かれた任務規定には、「地方の靜穩を害するおそれのある騷亂」「公共の安全と秩序を害するおそれのある事案」など、解釋次第でいくらでも擴張可能な文言が竝んでいる。誰が、何を根據に、どこまで情報を集めているのかを外部から檢證する手段が、この國にはほとんど用意されていない。

 さらに深刻なのが、特定祕密保護法以降の構造變化である。安全保障や外交に關わる情報は長期にわたって祕匿され、政策決定の妥當性を後から檢證することが、ますます難しくなっている。アメリカでは一定期間が經過すれば多くの機密文書が解除され、研究者や市民が歴史を再檢證する基盤となっている。一方の日本では、祕密指定の延長が繰り返され、關係者が生きている間に公開されない可能性すらある。これでは、政府の判斷が正しかったのか、誤っていたのかを、主權者である市民が後世になっても知る手立てがない。

 ただし、情報收集能力そのものを全面的に否定する議論には、愼重でなければならない。イラク戰爭のとき、日本政府は米國が提供する情報にほぼ全面的に依據して政策判斷を行った。獨自の情報收集・分析能力を持たない國家が、他國の情報に依存して重大な決斷を下す危うさもまた、看過できないからだ。

 問うべきは、「情報機關が必要か否か」でもなければ「情報收集が許されるか否か」でもない。情報機關に對して、どの程度の權限をどのような手續きで與え、その活動を誰がどのように監視するのかが問題なのだ。

 情報收集機能の強化と民主的統制は兩立できるのか。國家安全保障と市民の自由は、どこでどう線を引くべきなのか。過去の不正な監視事件を出發點に、情報公開クリアリングハウス理事長の三木由希子氏とジャーナリストの神保哲生が議論した。

【プロフィール】
三木 由希子(みき ゆきこ)
NPO法人情報公開クリアリングハウス理事長
1972年東京都生まれ。96年横濱市立大學卒業。同年「情報公開法を求める市民運動」事務局スタッフ。99年NPO法人情報公開クリアリングハウスを設立し室長に就任。理事を經て2011年より現職。共著に『社會の「見える化」をどう實現するか―福島第一原發事故を教訓に』、『情報公開と憲法 知る權利はどう使う』など。

神保 哲生(じんぼう てつお)
ジャーナリスト/ビデオニュース・ドットコム代表・編集主幹
1961年東京生まれ。87年コロンビア大學ジャーナリズム大學院修士課程修了。クリスチャン・サイエンス・モニター、AP通信など米國報道機關の記者を經て99年ニュース專門インターネット放送局『ビデオニュース・ドットコム』を開局し代表に就任。著書に『地雷リポート』、『ツバル 地球温暖化に沈む國』、『PC遠隔操作事件』、譯書に『食の終焉』、『DOPESICK アメリカを蝕むオピオイド危機』など。

【ビデオニュース・ドットコムについて】
ビデオニュース・ドットコムは眞に公共的な報道のためには廣告に依存しない經營基盤が不可缺との考えから、會員の皆樣よりいただく視聽料(1100圓)によって運營されているニュース專門インターネット放送局です。

(本記事はインターネット放送局『ビデオニュース・ドットコム』の番組紹介です。詳しくは當該番組をご覽ください。)

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三木由希子×神保哲生:政府による國民の情報收集活動を誰がどうやってチェックするのか