キズナアイ、流行の「タゴサク構文」であらゆるVTuberに“BAN宣告” 800万再生超えの反響に

5月28日、VTuberの「キズナアイ」(登録者数309万人)がXに約1分の動画を投稿しました。映画『爆弾』のスズキタゴサクを模した「タゴサク構文」を用いてありとあらゆるVTuberを「BANします」と宣告していく内容で、SNS上で反響を呼んでいます。

VTuber界の親分による警告

キズナアイは2016年にデビューし、自らを「世界初のバーチャルYouTuber」と定義した存在で、VTuber業界の草分け的存在として「親分」の異名を持ちます。2022年から無期限の活動休止に入っていましたが、2025年2月に音楽アーティスト「KizunaAI」として活動を再開しました。

今回の動画は、5月28日、本人のXアカウントにて投稿されたものです。本文は「キズナアイです。」のみという簡素な一言ながら、現在までに表示回数は800万回を超え、3.4万いいねを記録しています。

VTuber界のタゴサク

動画は、現在SNSで流行している「タゴサク構文」のパロディ。「タゴサク構文」とは、映画『爆弾』で佐藤二朗が演じた謎の男・スズキタゴサクが、取調室で淡々と犯行予告をしていく独特の語り口を真似たものです。「〇〇は〇〇します。〇〇だからです」というシンプルな構造が真似しやすく、5月にはXを中心に爆発的に拡散しました。

キズナアイは動画の冒頭で「これと見込んだSNSアカウントに一斉送信されています。皆さんに警告です」と切り出すと、「チャンネルをBANするAIを仕掛けました」と宣言。原作の“爆弾”を、自身の名前にも掛けた“AI”に置き換え、YouTubeに合わせたセリフとなっています。続けて「ある条件が満たされた時、それは容赦なくBANします」と語り、「これは無差別BANではありません」と前置きしました。

YouTube動画

ありとあらゆるVTuberを“BAN”宣告

そして、タゴサク構文の様式に沿ってあらゆるタイプのVTuberが“BAN”の対象として読み上げられていきます。

大手事務所のVTuberはBANします。人気だからです。
新しい事務所もBANします。勢いがあるからです。
個人VTuberもBANします。利益率が高そうだからです。
案件をやっているVTuberはBANします。全部私が欲しいからです。
チャンネル登録者が多いVTuberはBANします。生意気だからです。
ショートを頑張ってあげているVTuberはBANします。今後伸びていきそうだからです。
バズってるVTuberはBANします。妬ましいからです。

と続け、活動規模や伸び方ひとつひとつにこじつけのような理由をつけて“BAN”を宣告していきます。さらに

ゲームがうまいと言われているVTuberはBANします。私が下手だと言われなくなります。
見た目が可愛いVTuberはBANします。私だけが見ていたいからです。
コラボをたくさんしているVTuberはBANします。私だって仲良くしたいからです。

と、BAN対象には強い私情が入ったものも含まれました。

「私はこれをAIに読まされています」

容赦なくBANを宣告してきたキズナアイは、最後に一転して責任逃れに転じます。「最後になりますが、私はこれを読まされています。私は事件の犯人ではありません。完全に脅されているんです」と打ち明け、相手は超高性能のAIで、自身の記憶はこの後すっかり消されるのだと付け加えました。

これは映画『爆弾』におけるタゴサクの締めくくりをそのまま踏襲したもので、最後も本家通りに「ごきげんよう、さようなら」というフレーズで締めくくっています。

キズナアイはVTuberの草分けでありながら、過去にはYouTubeのAIによる誤検出で何度もチャンネルをBANされた経歴を持っています。そんな自身が今度は「AI」と「BAN」を題材にしたパロディを自ら発信する形となりました。

SNS上では「私だって仲良くなりたいからです←ここ素直で好き」「AIがAIに洗脳されてる…」「可愛いVはBANします。私だけが観ていたいからです。 このセリフだけ、言わされていないような…」といった面白がる声が寄せられています。また、「ここまで原作っぽく言ってる人初めて見たw」と、タゴサクの独特な話し方や息継ぎの仕方などに近い表現を称賛する声も上がっています。

さまざまなVTuberもキズナアイのポストに反応。音大首席VTuberの「アエギス」(同8万人)は、この流れに乗じて、「私のデビュー2日目で登録者10万人を達成したチャンネルが原因不明の永久BAN処分となった原因は、キズナアイ親分の策略によるものでした」としたうえで「私は当該事象に対し、至急キズナアイ親分との緊急コラボを要求いたします」と引用リポストしました。他のVTuberも自身のBANはキズナアイの仕業だったと驚く声や「理論上BAN対象みたいです」といった声が上がっています。