藤本禘山 都山流大師範

藤本禘山 都山流大師範

蟲の武藏野(Mushi-no-Musashino)宮城道雄作曲-砂崎知子・高畠一郎・藤本禘山-令和3年(2021年)收録

蟲の武藏野(Mushi-no-Musashino)宮城道雄作曲-砂崎知子・高畠一郎・藤本禘山-令和3年(2021年)收録

影片類型
一般
發布日
2021年8月17日
觀看次數
2萬9846回
點讚數
-
データ確認日時
2026年6月10日 12:36

動畫概要

箏: 砂崎 知子 Koto: Tomoko Sunazaki
三弦: 高畠 一郎 Sangen: Ichiro Takabatake
尺八: 藤本 禘山 Shakuhachi: Teizan Fujimoto

歌詞:
千代の古道踏み分けて 嵯峨野の奧の秋の夜に
大宮人の振り延へて蟲を選びし故事も
今更ながら偲ばれて 武藏野ゆけば仄々と 
紫匂ふ薄霧に 見えつ隱れつ打ち招く 
尾花の袖も懷かしく 躊躇ふ程に夕暮の
月まつ蟲の先づ鳴きて 桐の珠貞く絲秋に
花の錦の機織りや 綴れ刺せ てふきりぎりす

「手事」

草の沈に轉寢の 夢の邯鄲現世を
如何に悟るか鉦叩き 歸さを急ぐ馬追の
その馬子唄に覺束な 合はす鈴蟲轡蟲
月影晒す王川に 秋の哀れを聲々に
流す調の面白や 流す調の面白や


この曲は宮城道雄(1894ー1956)が、奉職していた東京音樂學校の生徒のために、昭和7年に作曲し、同年11月の「邦樂演奏會」で初演されました。古典由來の三曲合奏の形態による手事物形式の歌曲です。作詞は宮城の門人磯部艷子で、この曲の他 にも「四季の柳」、「遠砧」の作詞をしています。

歌詞は、秋の武藏野の樣々な蟲たちの聲を聽きながら、昔の大宮人が嵯峨野の奧に行って「蟲選び」 をしていた樣子に思いを馳せて、秋の情趣を歌ってい ます。「大宮」は皇居の尊敬語で、大宮人はそこにいる宮廷人達を意味します。「蟲選び」は、大宮人たちが、宮中に持ち歸って鑑賞する為に、樣々な鳴き聲の秋の蟲を選んで採集していたことを言いますが、その 多くは嵯峨野だったようです。

「前奏」では、大宮人達の雅を表現するために、雅樂曲の「越天樂」を思わせるような旋律を用いています。「前歌」の前半は、大宮人の「蟲選び」を偲ぶようなゆったりとした優美な旋律で、尺八には雅樂の龍笛の旋律が、箏には樂箏の手がとりいれられています。「手事」「後歌」では、蟲の音を描寫した個所が、隨所にあり、月の美しい秋の夜の情景が思い浮かびます。