オペラ對譯プロジェクト
シュトラウス《ウィーン氣質》「二重唱」シュヴァルツコップ/ゲッダ
- 影片類型
- 一般
- 發布日期/時間
- 2026年1月16日 20:00
- 配信開始
- 2026年1月16日 20:00
- 動畫長さ
- 06:00
- 觀看次數
- 486回
- 點讚數
- 20
- コメント數
- -
- エンゲージメント率
- 4.1%
- データ確認日時
- 2026年1月23日 10:46
動畫概要
歌詞對譯字幕付き。ヨハン・シュトラウス二世《ウィーン氣質》第2幕から「二重唱」。エリーザベト・シュヴァルツコップとニコライ・ゲッダです。
▼この動畫についての詳細はこちら▼
https://opera89.seesaa.net/article/wi...
▼ウィーン氣質▼
https://w.atwiki.jp/oper/pages/2366.html
▼オペラ對譯プロジェクト▼
https://w.atwiki.jp/oper/
▼コメント欄について▼
https://opera89.seesaa.net/article/20...
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▼譯者より▼
昨年同じシュトラウスの「こうもり」を12年振りに譯を見直し、カラヤン/フィルハーモニアの1954年録音に合わせて臺詞部分も含めた最適化をした時に色々と氣づいたことがありました。その氣づきを昨年譯した「メリー・ウィドウ」や「地獄のオルフェ」、「ミカド」に「ナクソス島のアリアドネ」と次々と試して行く中で、おおよそ私のオペレッタの日本語譯に關する基本スタンスは固まったように思います。
ひとつは音樂の流れと目で追う臺詞・歌詞の流れをできる限り合わせること。昔のLPやCDのブックレットの對譯ではスペースの制約から言葉の繰り返しはできるだけ省略して譯しているので、込み入った重唱やコーラスの多いオペレッタではすぐにどこが歌われているのか迷子になって分からなくなり、また重唱などでは豫期しない役の歌聲が突然割り込んできたりして、結局この歌が何のことを歌っていたのかは「豫習」や「復習」をしないとついて行けないということも當たり前のように起きてしまいます。これは當意即妙の掛け合いが魅力のオペレッタでは致命的缺陷。聽いている音樂のタイミングと歌詞を目で追うタイミングをシンクロできるように工夫することがとても重要なのです。
もうひとつ大事だなと氣がついたのは、歌手たちの演技にできるだけしっくりとくる日本語を譯に充てること。これって洋畫の字幕において戸田奈津子さんとかの手練れがやってることで、言葉の壁を氣にすることなくエンターテイメントを存分に樂しむためにはこのスキルってとても大切です。自然な會話の中にじんわりとにじみ出てくる可笑しみをうまく表現できると、この譯を目で追って讀むだけでも樂しいものができあがり、そしてこうやってできあがった譯を見ながらこれにぴったりと合った音樂を聽くと、まるでこの臺本に合わせて歌手や役者たちが演じているように「錯覺」してしまうのです。なかなかこの域に達するのは難しいのですが、どうせならこの路線をもう少し極めてみようかと氣になる演目、演奏について少しづつではありますが取り上げてみようと思います。
今回のチャレンジは2年前に譯したばかりですが、Wikiに上がっていたリブレットに臺詞部分が全くなく、また私の譯した部分もかなりいまひとつで消化不良感が殘っていたヨハン・シュトラウスの「ウィーン氣質」を。取り上げた盤は迷ったのですが1954年録音のオットー・アッカーマン指揮フィルハーモニア管&合唱團に、シュヴァルツコップ&ゲッダのEMIオペレッタ録音黄金コンビのもの。カットされているナンバーが多いですがコンパクトにすっきりとまとまっていて話の流れがつかみやすいのと、また下で取り上げますように歌手たちの歌と演技が實に素晴らしいこともありこれにしました。話の流れを改めて理解すると、Wikiの方に上げている私の譯の間違いがいっぱい發見できてしまったのですがこれはまあいずれ直すということでご容赦ください。その歌がどういうシチュエーションで歌われているのかが分かってないと翻譯ってのもうまくはいかないんだな ということが改めて分かってこれはこれで貴重な體驗でした。(藤井宏行)
▼この盤の魅力について▼
モノラル録音ではありますが、當時能力的にはヨーロッパ一高かったと思うイギリスのフィルハーモニア管をオペレッタの名手オットー・アッカーマンが速めのテンポで引き締まって指揮してこの目まぐるしく展開するオペレッタの魅力を見事に引き出しています。
その上で展開される歌手陣の歌と演技の素晴らしさ… ヒロインのガブリエーレ・ツェドラウ(伯爵夫人)を歌うのはエリザベート・シュヴァルツコップ、貴族としての氣品と、浮氣亭主に惱む諦觀、亭主の浮氣を明かそうと首相に色仕掛けで迫るしたたかさと、このキャラの持つ多彩さを實にうまく演じ切っています。私は彼女のオペレッタ録音の中ではこれがベストではないかと思っていますが、それだけ役が彼女にはまっているのではないでしょうか。
その浮氣亭主のツェドラウ伯爵を演じるのは當時まだ29歳のニコライ・ゲッダ、若い男の持つ煩惱とアホさを自然に演じているのが良いです。この作品ではほぼ全編に渡って伯爵は窮地なのですがそれをなんだか譯の分からないまま乘り切ってしまう天然のキャラはすばらしい。
その伯爵の愛人、フランツィスカ・カリアリを演じているのは録音當時まだ26歳のエリカ・ケート、張りのある鋭い聲で一途な女を演じています。ただまだ若かったからでしょうか、臺詞部分が彼女だけは別の女性を語り役に充てていますがここも彼女自身にやって貰ったら良かったのに。その方が男を必死で引き留めようとする女の一所懸命さが引き立ったような氣がします。歌の部分がそれだけの熱演でしたので。
伯爵の放蕩ぶりに思いっきり振り回されている從僕ヨーゼフにはエーリッヒ・クンツ。これはもうこれ以上ないほどのはまり役です。ウィーンが舞臺のお話でウィーン訛りばりばりのこの役を生粹のウィーンっ子のクンツが歌う。臺詞部分での登場も多い役柄なので彼の絶妙な演技は全體を引き締めています。
そしてヨーゼフの戀人で伯爵の次の毒牙にかかろうとする仕立屋のお針子娘ペピにはエミー・ローゼ。いろんなオペレッタ録音で名前を見かけるスープレットの名手で、ここでも實に巧い演技。ただおきゃんな若い娘を演じるにはこの録音當時少し歳が行き過ぎていたでしょうか。ここはケートと役柄を變えてフランツィの役をやった方が全體のバランスは良かったかも知れません。女聲3人が入り亂れる第2幕幕切れ近くでこの3人のソプラノの聲がくっきりと演じ分けられているともっと面白くなったと思います。
そして最後はこのお話を大混亂に引き込んだ首相のイプスハイム-ギンデルバッハ公爵、演じているカール・デンヒはのちにウィーン・フォルクスオパーの總支配人となり、1982年の來日公演でも同じ首相役を歌っています(録音もあります 來日當時67歳!)。このオペレッタを面白くするもしないもこの首相役にかかっているということをこの1954年録音を聽いていても切實に思います。とにかく彼の歌も演技も絶妙。伯爵の愛人フランツィを伯爵夫人だと思い込んで當のフランツィに惡氣なく伯爵の浮氣と愛人のことをくさす第1幕、第2幕で伯爵の浮氣を探るため色仕掛けで迫る伯爵夫人の策に見事に引っかかるところや、フランツィと伯爵夫人をあべこべに紹介してしまったときのドヤ顏から大困惑への展開ともうともかく面白い。この面白さが私の日本語字幕(あえて對譯とは呼びません)で引き出すことができていればこの試みは大成功です。(藤井宏行)
#Strauss#wienerblut#Schwarzkopf
This recording is considered to be in the PUBLIC DOMAIN under the copyright law in Japan
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▼ウィーン氣質▼
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▼譯者より▼
昨年同じシュトラウスの「こうもり」を12年振りに譯を見直し、カラヤン/フィルハーモニアの1954年録音に合わせて臺詞部分も含めた最適化をした時に色々と氣づいたことがありました。その氣づきを昨年譯した「メリー・ウィドウ」や「地獄のオルフェ」、「ミカド」に「ナクソス島のアリアドネ」と次々と試して行く中で、おおよそ私のオペレッタの日本語譯に關する基本スタンスは固まったように思います。
ひとつは音樂の流れと目で追う臺詞・歌詞の流れをできる限り合わせること。昔のLPやCDのブックレットの對譯ではスペースの制約から言葉の繰り返しはできるだけ省略して譯しているので、込み入った重唱やコーラスの多いオペレッタではすぐにどこが歌われているのか迷子になって分からなくなり、また重唱などでは豫期しない役の歌聲が突然割り込んできたりして、結局この歌が何のことを歌っていたのかは「豫習」や「復習」をしないとついて行けないということも當たり前のように起きてしまいます。これは當意即妙の掛け合いが魅力のオペレッタでは致命的缺陷。聽いている音樂のタイミングと歌詞を目で追うタイミングをシンクロできるように工夫することがとても重要なのです。
もうひとつ大事だなと氣がついたのは、歌手たちの演技にできるだけしっくりとくる日本語を譯に充てること。これって洋畫の字幕において戸田奈津子さんとかの手練れがやってることで、言葉の壁を氣にすることなくエンターテイメントを存分に樂しむためにはこのスキルってとても大切です。自然な會話の中にじんわりとにじみ出てくる可笑しみをうまく表現できると、この譯を目で追って讀むだけでも樂しいものができあがり、そしてこうやってできあがった譯を見ながらこれにぴったりと合った音樂を聽くと、まるでこの臺本に合わせて歌手や役者たちが演じているように「錯覺」してしまうのです。なかなかこの域に達するのは難しいのですが、どうせならこの路線をもう少し極めてみようかと氣になる演目、演奏について少しづつではありますが取り上げてみようと思います。
今回のチャレンジは2年前に譯したばかりですが、Wikiに上がっていたリブレットに臺詞部分が全くなく、また私の譯した部分もかなりいまひとつで消化不良感が殘っていたヨハン・シュトラウスの「ウィーン氣質」を。取り上げた盤は迷ったのですが1954年録音のオットー・アッカーマン指揮フィルハーモニア管&合唱團に、シュヴァルツコップ&ゲッダのEMIオペレッタ録音黄金コンビのもの。カットされているナンバーが多いですがコンパクトにすっきりとまとまっていて話の流れがつかみやすいのと、また下で取り上げますように歌手たちの歌と演技が實に素晴らしいこともありこれにしました。話の流れを改めて理解すると、Wikiの方に上げている私の譯の間違いがいっぱい發見できてしまったのですがこれはまあいずれ直すということでご容赦ください。その歌がどういうシチュエーションで歌われているのかが分かってないと翻譯ってのもうまくはいかないんだな ということが改めて分かってこれはこれで貴重な體驗でした。(藤井宏行)
▼この盤の魅力について▼
モノラル録音ではありますが、當時能力的にはヨーロッパ一高かったと思うイギリスのフィルハーモニア管をオペレッタの名手オットー・アッカーマンが速めのテンポで引き締まって指揮してこの目まぐるしく展開するオペレッタの魅力を見事に引き出しています。
その上で展開される歌手陣の歌と演技の素晴らしさ… ヒロインのガブリエーレ・ツェドラウ(伯爵夫人)を歌うのはエリザベート・シュヴァルツコップ、貴族としての氣品と、浮氣亭主に惱む諦觀、亭主の浮氣を明かそうと首相に色仕掛けで迫るしたたかさと、このキャラの持つ多彩さを實にうまく演じ切っています。私は彼女のオペレッタ録音の中ではこれがベストではないかと思っていますが、それだけ役が彼女にはまっているのではないでしょうか。
その浮氣亭主のツェドラウ伯爵を演じるのは當時まだ29歳のニコライ・ゲッダ、若い男の持つ煩惱とアホさを自然に演じているのが良いです。この作品ではほぼ全編に渡って伯爵は窮地なのですがそれをなんだか譯の分からないまま乘り切ってしまう天然のキャラはすばらしい。
その伯爵の愛人、フランツィスカ・カリアリを演じているのは録音當時まだ26歳のエリカ・ケート、張りのある鋭い聲で一途な女を演じています。ただまだ若かったからでしょうか、臺詞部分が彼女だけは別の女性を語り役に充てていますがここも彼女自身にやって貰ったら良かったのに。その方が男を必死で引き留めようとする女の一所懸命さが引き立ったような氣がします。歌の部分がそれだけの熱演でしたので。
伯爵の放蕩ぶりに思いっきり振り回されている從僕ヨーゼフにはエーリッヒ・クンツ。これはもうこれ以上ないほどのはまり役です。ウィーンが舞臺のお話でウィーン訛りばりばりのこの役を生粹のウィーンっ子のクンツが歌う。臺詞部分での登場も多い役柄なので彼の絶妙な演技は全體を引き締めています。
そしてヨーゼフの戀人で伯爵の次の毒牙にかかろうとする仕立屋のお針子娘ペピにはエミー・ローゼ。いろんなオペレッタ録音で名前を見かけるスープレットの名手で、ここでも實に巧い演技。ただおきゃんな若い娘を演じるにはこの録音當時少し歳が行き過ぎていたでしょうか。ここはケートと役柄を變えてフランツィの役をやった方が全體のバランスは良かったかも知れません。女聲3人が入り亂れる第2幕幕切れ近くでこの3人のソプラノの聲がくっきりと演じ分けられているともっと面白くなったと思います。
そして最後はこのお話を大混亂に引き込んだ首相のイプスハイム-ギンデルバッハ公爵、演じているカール・デンヒはのちにウィーン・フォルクスオパーの總支配人となり、1982年の來日公演でも同じ首相役を歌っています(録音もあります 來日當時67歳!)。このオペレッタを面白くするもしないもこの首相役にかかっているということをこの1954年録音を聽いていても切實に思います。とにかく彼の歌も演技も絶妙。伯爵の愛人フランツィを伯爵夫人だと思い込んで當のフランツィに惡氣なく伯爵の浮氣と愛人のことをくさす第1幕、第2幕で伯爵の浮氣を探るため色仕掛けで迫る伯爵夫人の策に見事に引っかかるところや、フランツィと伯爵夫人をあべこべに紹介してしまったときのドヤ顏から大困惑への展開ともうともかく面白い。この面白さが私の日本語字幕(あえて對譯とは呼びません)で引き出すことができていればこの試みは大成功です。(藤井宏行)
#Strauss#wienerblut#Schwarzkopf
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